「やがて命に変るもの」だから、食べることで体が喜び健康に繋がるようにと、約43年前からオーガニック的な飼育を実践しています。化学薬品を使わないことで多くの手間暇がかかりますが、「未来を担う子供達」のために日々励んでいます。
長年農場を支えてくれているスタッフの皆様のご協力のもと、現会長の父と母、私と妻、弟で4万羽と鶏達と一緒に康卵を生産、出荷しています。
九州・霧島連山を有する加久藤カルデラの外輪山中腹に所在し、自然の織りなす豊かな環境で鶏卵を生産しています。
雄大な山々に磨かれた地下水は康卵の命。自然恵まれた環境に感謝です。
創業者の東康夫(現会長)は、農家の息子として生まれ、高校生の時に養鶏の道へ進むことを決心。 19歳で渡米し養鶏の基礎を学び、21歳の時に帰国するとすぐさま起業し、立地場所の選定や整地・開拓、鶏舎づくりなど全てに携わり、東康夫養鶏場を立ち上げました。
当初は、国や組合などが定める安全基準や指導に従い、農薬・消毒を使用しながら飼育していましたが、次第にそれに対し疑問を抱くようになりました。というのも、鶏が病気にかかりにくくするために農薬を使用するわけですが、農薬の効果が薄くなり鶏が病気がちになると、さらに強い農薬の使用を勧められ、以降このサイクルが繰り返されるばかりだったのです。
農薬を使用しても病気が無くなるわけでもなく、ましてや農薬にまみれた鶏の肉や卵を食べる消費者や子供達のことを想像すると、顔向けできないと考えるようになりました。そこで自らの強い意志により、農薬などに頼らない飼育法に切り替える決断を行いました。
当時、農薬がなければ家畜は育たないと考えられており、無農薬飼育に関しては指導者もいなければ、農法の確立もされていない不透明なものでした。そのため周りからは変わり者扱いされたり、非難の声を浴びせられるなど、四面楚歌の状態でした。
それでも、“必ず良いものが作れる”と信じ、愚直なまでに己の意志を貫き通してきました。恵まれた自然を最大限に活かし、水は九州・霧島連山の恵みがもたらす地下水を使用、餌には乳酸菌などの有効微生物群を含めるなど、鶏の健康管理に最大限の注意を払いながら飼育を行い続けました。
やがて、その信念は見事に的中します。農薬など化学薬品を断ったことで、鶏が病気に侵されやすくなるのかと思いきや、逆に驚くほど健康になり、それは鶏達の肉質や血液の状態、卵の質など、あらゆる面で圧倒的な違いとなって表れました。
今、世の中には「安心・安全」を謳った商品が数多く出ていますが、それらは、消費者が食中毒をおこさないよう殺菌・消毒を心がけることが基準となっているものも少なくありません。 私たちの考える安全とは、化学薬品などにたよることなく自然の力を十分に活用した農法で飼育し、「本当に体に取り入れても安全だ」と、自信を持って言える商品を作ることです。
慢心することなく最良の卵を生産することを常に心がけることはもちろんのこと、高い志をもつ地域の事業者の皆さまと連携し、より多くのお客様に心から喜んで頂けるような商品をご提案していきたいと考えています。
私を含め農仲間にとっては、寄付者の皆さまの反響がとても大きなやり甲斐となっています。私達が益々地域で頑張り、一層貢献できるようになったことに、誇りを持てます。