最先端のものづくりを実践で学ぶ中学生たち
ファブラボ阿蘇南小国は、木材を加工する工作機械を地域住民に貸し出す施設で、平成29年にオープンしました。町内で木材家具製造などを手掛ける株式会社Forequeが運営しています。
ここでは、3Dプリンターやレーザーカッターなどの最新の技術を用いてものづくりを行うことができる「デジタルファブリケーション」が特徴です。
このファブラボ阿蘇南小国で、今年から立ち上がったのが、地元の中学生のクラブ活動
「FabClub南小国」です。中学生が自ら考え設計した家具や雑貨の制作を行っています。
現在参加するのは9人、週に一度活動しており、家具や雑貨の企画立案からデザイン、設計、制作を自分たちの手で一貫して行うため、最新のものづくりを実践的に学ぶことができる場となっています。
彼らが扱うのは、地元特産の小国杉。主に樹齢60年位のものを使用します。生徒たちは、祖父の代で植えられた小国杉を自分たちの手で形にすることで、ものづくりを学ぶだけでなく地域に連綿と受け継がれる歴史や伝統も感じています。
活動を通じて感じるものづくりの魅力
クラブの発起人は、昨年の職場体験でファブラボ阿蘇南小国に参加した2人の中学生、髙村青葉くんと麻生旺佑くんです。2人は職場体験期間中に、地元旅館に提供するテーブルを作りました。
そのときに「人のために何かを作る難しさと同時に、自分たちが1から考えて徐々に形になっていく過程に楽しさを感じた」とものづくりに魅了されたのがクラブの始まりです。
子どもたちの指導をしている地域おこし協力隊の三舛正順さんは、「子どもたちがなにかに熱中できる場を提供したい。この活動を通してものづくりの楽しさや奥深さをもっと知ってもらいたい」と話します。
地域のため、人のために作る
今年度の目標は、令和2年7月豪雨で被災した町内のキャンプ場に椅子やテーブルを納品することです。自分たちの制作物を町内の人々によりよく使ってもらうため、生徒たちは日々の活動に真剣に取り組んでいます。
将来はものづくりに携わりたいという髙村くんは、「地域とのつながりを感じながら、ものづくりができる貴重な場になっている。この活動を将来のために活かしていきたい。」と目を輝かせます。
寄附金は、材料や工具の購入費に使用される予定です。お礼として、中学生たちからの感謝の手紙をお送りします。
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