佐藤さんは、みかん作りに携わって18年目の1987年、「安心して食べられる健康なみかんを作りたい」と、農薬や化学肥料を使わないみかんの有機栽培を始めました。
それまで頼っていた化学肥料や農薬をゼロにするわけですから、当初は病気が発生するなど失敗続き。
みかんも人と同じで、体にいいものを食べて、元気に育てれば、病気にも強くなります。そのために大事なのは土づくり。
地下30mから掘り起こした栄養豊かな土を根元にまき、肥料はみかんジュースにした搾りかすを自然発酵させたもの。
厄介な雑草も『草倒し農法』で木の周囲に草のジュータンを作れば、大切な土の流出を防ぎ、枯れればミネラルたっぷりの栄養分となってみかんの木に還元してくれます。
殺虫剤も使用しないので、虫にとっても天国。クモの巣をかき分けて作業をすることもありますが、このクモも害虫を駆除してくれる大事な仲間なのです。
佐藤さんのみかんは慣行栽培の何倍もの手間がかかっているため、愛情もたっぷり。
佐藤さんの農場がある鹿島市七浦地区は、有明海に面した斜面を利用してみかんの栽培が盛んに行われています。
潮風と太陽の恵みをいっぱいに受けて育ったみかんは、甘みが増し、とても美味しいみかんになります。
佐藤農場では、環境に良い農業の進め方の見本モデルとして、第16回環境保全型農業推進コンクールで、全国8団体に贈られる最高賞『農林水産大臣賞』を受賞しています。
平成26年度優良ふるさと食品中央コンクールでは一般社団法人食品産業センター会長賞を受賞。
また、2011年に開催れた、野菜ソムリエサミット2011のみかん部門では、購入評価1位を頂き、たくさんの方に愛されるみかんという多方面からの高い評価をいただいています。
みかんは価格が安く経営が厳しいことから荒廃園が増加していますが、佐藤農場は地域内の耕作放棄地等を借り受け、圃場面積の拡大しています。
そして、それら全圃場の有機JAS栽培を実施しています。
また、自社製造の加工品を作りたいという想いから、有機JAS認定の加工場を設け、通年お客様に佐藤農場のみかんを味わってもらえるように頑張っています。
化学合成の添加物や甘味料など一切使用しない、みかんそのものの味がぎゅっと濃縮されたジュースやドライフルーツなどの加工品も佐藤農場の人気商品です。
新規加工品も開発中!