ノリタケの「約束」。
眺めてください。触れてください。使ってください。
ただ目をひくためだけの、ただ斬新さを求めるだけの装飾はそこにはありません。
そこにはノリタケがじっくりと育て上げてきた美しさと技術へのリスペクトが込められています。
持つことに、よろこびを感じていただけること。
使うことに、満足を感じていただけること。
そして愛着というさらなう価値を感じていただけること。
これこそがノリタケが創業以来、大切にしてきた、お客様への「約束」なのです。
美しさへのこだわり
使わないときにさえも美しく。
「白」を追求するということは洋食器メーカーにとっての宿命ともいえます。われわれノリタケにとっても、原点であり永遠のテーマです。そしてまた、高い技術力の証として、どんなに時代が移り変わっても、ノリタケは理想の「白」を追い求め続けることでしょう。
使われていないときにさえも、ふと見ればそこで美しく輝く「白」を持つノリタケ食器。「白」に込められたノリタケのこだわりは永遠に変わることはありません。
デザイン・技法へのこだわり
受け継がれる美
ノリタケは高い美意識を持ち続け、いつの時代にも決して妥協しない製品を送り出してきました。それはオールドノリタケ(明治後期〜第二次世界大戦終了後までに欧米に輸出した陶磁器)と呼ばれる昔の製品にも見ることができます。「金彩」「ラスター彩」「エナメル盛」「盛上」「金盛」「金点盛」「モールド」「玉子ボカシ」など、数え切れないほどの技法を開発し、海外でも高い評価を受けてきました。
当時は花生・飾り壺などのファンシーウエアが数多く輸出されており、それらに施された繊細な技法は欧米の人々を魅了していました。
21世紀の現在でもオールドノリタケの「美を追究するための技法」は受け継がれ、デザインをアレンジしたものが製品としてラインナップされています。
ものづくりへのこだわり
妥協を排除したらこうなりました。
デザインはスケッチから始まります。今やデジタルの時代ですが、意匠のスタートはあくまでも「手」で「描く」こと。ノリタケのものづくりへの姿勢は、こうして心と体に刻まれるのです。本物を手にすることの喜びを知っていただきたい、という想いを胸に、機能とデザインを両立させた製品を作り続けていくこと。そこに結実しているいつの時代も変わらない「美しさ」。それこそがノリタケらしいデザインだと考えています。
洋食器づくりは、原料を粉砕・精製して「坏土」とよばれるものを作ることから始まります。多くの工程が機械化されていますが、今でも人による手作業の工程が数多く存在します。なぜなら、経験に裏打ちされた判断や繊細な手仕事、意図した表現を可能にする技能が求められるからです。
カップのハンドルやポットの注ぎ口など、ひとつの製品を完成させるためにはいくつものパーツが必要となります。それらは個々に成形され、ひとつ一つ人の手で丁寧に組み立てられます。成形・組み立てなどそれぞれの工程では生地の厚みや重さ、歪みがないかなどを厳しくチェックして次の工程へと送り出されます。最良の製品をつくるために、ノリタケの工場にはいくつもの厳しい関門が存在します。
磁器表面のガラス質を釉と言い、うわぐすりを施して焼成します。レリーフの表面や細かなパーツの部分など、職人がていねいにその部位にふさわしい厚みで釉薬を施すことで美しい釉面が生み出されるのです。絵付けは「転写画付け」が一般的です。これは絵柄を特殊なシートに印刷したもので、ノリタケでは転写紙も自社工場で作っています。簡単な作業のようですが、立体的な生地に転写紙を正確に、歪みなく密着させるように貼っていくには、非常に熟練した技能が求められます。
仕上げ工程で必要となるのは熟練した職人たちの技能です。例えば「金仕上」の工程では全神経を集中して繊細で均一な加飾をおこないます。その昔、欧米の人々がその高い技術力と美しさに驚いた日本の職人による技が確実に受け継がれ現代の製品にも息づいているのです。
各工程においても基準に満たない物はその段階でふるい落とされますが、さらに厳しい検品が最終段階で行われます。色のばらつきや微細な傷・汚れなどがないかなど、蛍光灯・ハロゲン灯という二つの照明の下で確かめ、手にした時の感覚からもチェックしていきます。
私たちがお届けする製品は、ある種の「道具」として与えられた役割を果たすことはもちろん、人がつくっているからこそ伝わる「こころ」が感じられるものでなくてはならないと考えています。持つことに喜びを感じて頂けること、使うことに満足を感じて頂けること、そして愛着というさらなる価値を感じて頂けること。ノリタケのある食卓から心地よい暮らしが広がることを願って、私たちは日々より良い製品づくりを目指しています。
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