久留米絣、仏壇、提灯、和紙、木工、竹細工、陶器から、日本酒や八女茶まで。福岡県筑後地方八女周辺では、多種多様なクラフト文化が息づいています。日本全国を見渡しても、ここまで多様なクラフトが一堂に会している土地はそうありません。
その中心部に位置するCraft Inn 手 [té]は、九州の手仕事を体感する宿です。
また、周辺に点在する工房で、ゲスト自身が職人とともに手仕事を体験するための滞在拠点でもあります。
歴史的な町並みが残る八女福島の伝統的建築物を改修した2つの建物、旧塚本邸と旧丸林本家蔵。どちらも、八女を中心とした九州のつくり手がその土地の素材と技法を活かしてつくった家具や調度品に彩られています。藍・竹・和紙をテーマにした3つのお部屋をご用意しています。
かつては乾物屋、瀬戸物屋、質屋として
八女福島の暮らしを支えてきた伝統的建築物を改修した、
表通りに面したお部屋です。
久留米絣の織元で大胆に染め上げた大きな木のテーブルと
タペストリー、座布団やクッションなど、
“Japan Blue”とも称される藍の世界が広がります。
1階に藍染のテーブルのある畳のお部屋と木桶のお風呂、2階に久留米絣のタペストリーのある板敷のお部屋があります。2階にある小上がりには、ふっくらとした中綿の詰まったお布団をご用意しています。窓辺のテーブル&チェアでは、部屋ごとにご用意したカップやグラスで冷緑茶やコーヒーをお楽しみください。
※古民家の特性上、隣のお部屋の音がもれ聞こえることや、虫が入ってくることがあります。
旧塚本邸の奥に位置するお部屋です。
八女在住の竹細工職人に編んでもらったランプシェードや
竹の天板が編み込まれたテーブル、
やわらかな曲線が印象的なリラックスチェアに囲まれて、
ゆっくりとした時間をお過ごしください。
1階に竹で編んだテーブルのある畳のお部屋と木桶のお風呂、2階に竹で編んだチェアのある板敷のお部屋があります。2階の障子紙は、改修前のお部屋に残された襖を和紙にすき込んだもの。襖に描かれていた菊をモチーフにした久留米絣のクッションと共に、この土地の記憶を感じてください。
※古民家の特性上、隣のお部屋の音が漏れ聞こえることや、虫が入ってくることがあります。
明治時代初期築と推定される旧丸林本家蔵は
一棟まるごと貸切の宿です。
手仕事やクラフトを中心に集められた蔵書をご覧いただきながら、
八女和紙や名尾和紙の多様な世界を楽しんでください。
改修前に残されていた土壁の縄をすき込んだ名尾手すき和紙や、八女和紙に刷った倉富敏之さんの版画作品など、和紙がいたるところに散りばめられています。そして、1階は壁一面がライブラリーに。滞在中は、九州をはじめ世界各地の工芸や手仕事についての蔵書を自由にご覧ください。
※古民家の特性上、隣のお部屋の音が漏れ聞こえることや、虫が入ってくることがあります。
八女茶はもちろん、野菜やフルーツ、ジビエ、椎茸、そして有明海の海苔や海産物。八女周辺は海の幸・山の幸に恵まれた土地です。私たちは、生産者がその土地の風土と対話しながらつくりあげたという点で、それらもクラフトの一つだと考えます。
Craft Inn 手 [té]では、地元の食材をふんだんに使い、木と竹だけで作る松延工芸オリジナルの木桶に入れてご提供します。具沢山の汁ものと一緒にお召し上がりください。
手仕事をより深く体験していただくためのクラフトツアーを多数ご用意しています。
ご希望の方はご予約の際にお問合せください。
(いずれも事前予約制。工房の都合により開催できない日程がございます)
八女市のクラフトツアー一例:
・八女福島の町並みと工房をめぐるガイドツアー「クラフトの町・八女福島の生業めぐり」(2時間)
・クラフトの町・八女を体感!「八女オリジナルの茶道具で八女茶お抹茶体験」(1時間)
・針と糸を使わないオリジナルストール作り付き!「挑戦し続ける織元、下川織物見学と久留米絣ストール作り」(2時間)
周辺エリアのクラフトツアー一例:
・筑後地方で最も伝統的な方法で藍建「久留米絣の藍染絣工房で藍のアートピースを作る(2〜3時間)」
Craft Inn 手 [té] がある福岡県八女市福島地区という場所は城下町であり伝統的建造物群保存地区に指定されています。ただ、そこには町の方々の尽力が存在し、平成3年の九州を襲った大型台風で町家が崩壊し町並み保存運動がはじまったという背景があります。毎年毎年、少しずつ町家を改修して、そこで若い人がお店を始めたり、小さな商いをはじめたり。グループ会社である手仕事を扱うショップ「うなぎの寝床」もその1つでした。このCraft Inn 手 [té] も町の人たちと一緒に直した建物(旧塚本邸・旧丸林家蔵)を活用させてもらっています。
福岡県八女市本町120番地1
・チェックインの時間は15:00〜18:00までとしております。