日本で鉄道が初めて開通(新橋~横浜)したのは明治5年。
明治30年代から昭和にかけて、全国で名所旧跡などの観光地への近郊電車が発達する中、
水間鉄道は、名刹(めいさつ)水間寺への参詣電車として大正15年1月30日、貝塚~水間間に全線開通しました。
「すいてつ」の愛称で、現在は通勤・通学の足として市民に親しまれている『水間鉄道』
水間鉄道は全長5.5キロメートルと小規模ですが、
大正始めの計画当時としては辺鄙(へんぴ)な土地に鉄道を敷くということで夢のような話だったそうです。
熱い志の先人たちが鉄道敷設の免許取得から資金調達や用地買収などに東奔西走し、
貝塚市の発展の礎を築いてきた歴史があります。
平成2年8月には15代目となる現在の銀色の車両に一新されました。
元・東急電鉄(東京)を走っていた「オールステンレス車両」は鉄道ファンならずとも懐かしく感じるかたも多いことでしょう。
終点「水間観音駅」駅舎は、第一回近畿の駅百選認定駅。
平成11年(1999年)2月17日には国の登録有形文化財に登録されました。
また、平成30年(2018年)12月より千個を超す大小の苔(こけ)玉に彩られた「苔玉の駅」に生まれ変わり、話題となっています。
水間鉄道は、大正14年に運行を開始し、市民の通勤・通学の交通手段として、利用されてきましたが、
利用者数の減少により、経営が厳しい状況にありました。
そこで、うどん店をチェーン展開する【グルメ杵屋】が水間鉄道の支援に乗り出し、
市とともに存続に取り組んでいます。