日本海に面した美しいロケーションも魅力の宿、京丹後市網野町の料理旅館「てり吉(てりきち)」。目の前は遠浅の八丁浜で、オーシャンビューのお部屋もあります。この海の先(東方面)には、小浜(こばま)海水浴場があり、遊歩道を抜ければ、歩くとキュッキュと音がする「鳴き砂」の琴引浜海水浴場に続きます。実は夏の海水浴にももってこいの宿なのです。
そんな「てり吉」の名物は、1年を通していただける地魚料理。特に地ガニのシーズンになると、常連客からの宿泊予約で大忙しになります。
宿の主人で料理人の齊藤修司さんはセリの仲買人でもあります。「いい加減な夫婦がやっている小さな宿ですよ」と謙遜しますが、漁師にもひいきにされ、「地元の人と常連のお客さんにかわいがってもらってやってきた」という至極の料理旅館です。
修司さんの出身は、香川県丸亀市。瀬戸内海に浮かぶ本島(ほんじま)というところです。海の近くで育ったため、小さい頃から魚に慣れ親しんできたといいます。
「てり吉」で「今までやっていないことを毎年ひとつやろうと決めています」と齊藤夫妻。ふるさと納税の返礼品として提供しているものの中にも、新しい取り組みがあります。妥協することなく地元とお客さんのために小さな挑戦を繰り返す姿勢が印象的です。