『日本中の鮎を釣ってきたけど、飛騨の鮎が一番美味い。』
そう語るのは「スパイラル釣り法」などで有名な鮎釣り会のレジェンド室田名人。飛騨の宮川下流の鮎に惚れ込み、『俺は飛騨の鮎と死ぬ』と決意し、移住。
今回はそんな名人が自ら釣った、飛騨の天然アユの一夜干しをお届けします。
飛騨の山々には広葉樹が多く、遥か昔から蓄えられてきた豊富なミネラルが川に流れ込んでいます。キレイで栄養分の多い水が美味しい鮎を育む環境になっています。
こんなに暴れる鮎は日本中どこを探してもおらんで。』と嬉しそうに語る名人。
ミネラル豊富な飛騨の川で、大きく育った鮎は良く動きます。元気な鮎は釣る醍醐味だけでなく、程よい脂身と身の締まった美味しい鮎の証拠です。
『繊細な鮎は釣り方、シメ方で味が全然変わるんや』手間がかかるやり方でも、大事な鮎が一番キレイで、美味しくなる方法を名人は選びます。
今回の鮎をさばくのは名人と30年来の友人でもある井下さん。これまで名人が釣った鮎を1万匹以上さばいてきました。『鮎の状態で釣り方が分かる』と語る川下さん。名人との長い信頼関係が垣間見えました。
鮎は一匹一匹手作業でさばきます。繊細な魚なので、包丁を入れるのは1回だけ。熟練の技で、素早く、丁寧に一匹ずつ鮎を開きます。
さばいた鮎はとても美しく、『飛騨の鮎は身が厚く、締まってるからこんなにきれいに開けるんや』と語る名人。元気のない鮎やブヨブヨに太った養殖の鮎ではこうはならないそうです。
そしていよいよ一夜干しの工程に。乾燥させることで鮎の旨味がギュッと凝縮されます。
鮎は防腐作用のある笹の葉の上にのせ、冷凍でお届けします。ご家庭ではフライパンで焼くのをおすすめします。(七輪があれば最高です。)
解凍の際に旨味成分が流れることがあるので、冷凍のまま焼くことをおすすめします。
飛騨の川の恵み、天然の鮎を是非、食べてみてください。