「富士山黒牛」は乳牛であるホルスタインに、黒毛和牛をかけ合わせた「キロサ牛」と呼ばれる交雑種。
富士河口湖町西部の富士ヶ嶺地区で育てられます。山梨県と静岡県の県境に位置し、標高はおよそ1000m。町内でも最も富士山に近く、自然豊かな高原地帯です。
創業70年を数えるお肉の老舗・ミートデリおおた(オオタ総合食品)が「できるだけリーズナブルに、和牛のおいしさを提供したい」と研究を重ね、2015年にブランド化。山梨県内の品質にこだわった数軒のスーパーでしか手に入らない知る人ぞ知る貴重なお肉です。
富士山黒牛の特長は、なんと言っても赤身の旨みです。たくましく育った牛の赤身には、イノシン酸、アミノ酸といった旨み成分がたっぷり。生産者のみなさんは、「サシ(脂肪)ではなく、牛肉本来の赤身のおいしさを感じられるのが富士山黒牛です。とくに若い方に、牛肉のおいしさを知ってもらいたいんです」と口を揃えます。
もちろん、お肉のジューシーさや柔らかさは和牛に勝るとも劣りません。それでいて脂肪分が控えめなので、しつこさがなく、あっさりとした口当たり。ちょっとクセになってしまいそうなおいしさです。
高原の冷涼な気候の下、清らかな富士山の伏流水を飲み、伸び伸びと育てられる富士山黒牛。その裏には、こまめに健康状態をチェックしたり、ストレスの少ない環境を整えたりと、たゆまぬ努力を続ける農家のみなさんの姿がありました。あっさりなのにジューシーで、旨みたっぷり。そんな富士山黒牛のおいしさを、あなたもぜひ一度、体験してみてくださいね。