海の幸、山の幸と食文化が豊かな石川県金沢市。そんな金沢市から今回ご紹介する返礼品は、「よろづや観光」の豪華な「加賀おせち」です。地元の食材をふんだんに使い、「加賀らしさ」にこだわった三段重。高級旅館「瑠璃光」の厨房で腕を振るう、厚生労働大臣表彰の受賞歴もある総料理長・大丸谷幸三(だいまるや・こうぞう)さんが監修する、毎年売り切れの商品です。例年、県内外から注文があり、中にはリピーターの方もいるそう。加賀百万石の底力が詰まった大人気のおせちです。
では、よろづや観光プロデュースの「加賀おせち」を細かくみてみましょう!
2019年までは「和」を主体とした構成でしたが、今年は大幅に変更。家族が集まる新年、「お子様からご年配まで、幅広い層に楽しんでいただきたい」という思いがたっぷり詰まったお重の中身を紹介します!一の重は和風です。「紅茶鴨スモークスライス」「甘海老糀漬け」「海老の旨煮」など21種類が並びます。とても華やかですね!
二の重は洋風で、「帆立貝柱くんせいグリル」「いとより鯛エスカベッシュ」「合鴨パイ焼」など15種類が詰まっています。
三の重は中華で、「合鴨ジャンボロール」「紅ズワイ蟹柚子香り漬け」「甘鯛西京焼」など22種類。品数は全部で56品目で総料理長こだわりの品々が多数。和洋中とさまざまな好みに対応した、バラエティ豊富な内容に生まれ変わりました。お品書きを見ているだけで、思わず期待が膨らむ豪華さです。
従来よりもさらに「加賀らしさ」を重視したという、2020年の「加賀おせち」。特に、「のどぐろ入りなます」や「ホタルイカぴり辛」、「鰤加賀醤油照焼」など、北陸を代表する海の幸をぜいたくに使ったメニューがそろいます。華やかなおせちを食卓に並べたときの、家族の笑顔が目に浮かびますよね。
「ご家庭でも旅館の楽しみ方をご提案できれば」と話すのは、担当の佐竹さん。豪華な盛り付けや金箔をあしらったお料理からも見てとれるように、「舌だけでなく目でも楽しんでもらいたい」との思いには、「温泉エンターテイメント」の精神が表れています。加賀の魅力が凝縮した、「加賀おせち」。大勢が集まるにぎやかな新年にぴったりのおせちです。
大人気の加賀おせちの“生みの親”、よろづや観光さんを訪ねました。2015年の北陸新幹線開業以来、多くの観光客でにぎわう石川県金沢市の中心地から南へ約40km、車を走らせてたどり着く加賀温泉郷にあります。
4つの温泉地からなり、霊峰白山の恵みにより育まれた各温泉にはそれぞれに個性があり、様々なロケーションや泉質が楽しめます。また、このエリアは伝統工芸・九谷焼や山中塗の産地としても知られており、手作り体験や買い物ができるスポットも充実しています。
加賀温泉郷の一つ、なだらかな丘陵地にあり観光地の喧騒から少し離れた場所に位置する山代温泉。与謝野晶子を筆頭に数々の文化人を魅了してきたとされており、ゆったりと落ち着いた風情のある温泉街です。このエリアの特徴の一つが、歴史的な街並み「湯の曲輪(ゆのがわ)」です。
江戸時代の温泉場は、共同浴場を中心として街が作られていました。共同浴場の周りに温泉宿が立ち並び、湯治客は共同浴場に通ったり近辺を散策したりしながら、長期滞在をしていました。この共同浴場を「総湯(そうゆ)」、そして総湯を中心とした周囲の街並みを「湯の曲輪(ゆのがわ)」といい、北陸特有の呼び方となっています。山代温泉には2つの共同浴場があり、特に明治時代の総湯を復元した「古総湯(こそうゆ)」は、内装に施された九谷焼のタイルやステンドグラスが美しく、観光客に人気のスポットです。
そんな山代温泉で創業64年、「5つ星の宿」や「旅館100選」に認定された「瑠璃光(るりこう)」と姉妹館「葉渡莉(はとり)」、2つの温泉宿を経営するのが、「よろづや観光」です。
クリエイティブな試みで全国的にも注目されている「よろづや観光」。加賀温泉郷の伝統文化に基づいたおもてなしの心を大切にしながら、これからの旅館に求められる新しいかたちの温泉の魅力を提案しています。代表の萬谷浩幸(よろづやひろゆき)さんは、加賀温泉郷をPRするプロジェクト「レディー・カガ」や「加賀温泉郷フェス」の仕掛け人でもあります。「おもてなしは個性だ!」、「温泉エンターテイメント」をコンセプトに掲げ、限られた滞在時間を少しでも楽しんでもらおうと、館内では「加賀一向一揆太鼓」を上演したり様々なイベントを開催したりと、エンターテイメントに注力。自慢の温泉はもちろん、おもてなしの数々に、時を忘れて過ごすことができます。
温泉旅館といえば、その土地の食材を味わうお料理に期待が膨らみます。日本海の新鮮な海の幸、白山麓(はくさんろく)の山の恵み、そして加賀の大地が育む野菜。それらを一度に味わえるのは、石川ならではの醍醐味といえるでしょう。
総料理長の大丸谷さんは、地産地消を心がけ、「旬の味」を大切に、四季を五感で楽しめる洗練された創作和食会席を手掛けています。特に寒い季節はズワイガニや寒ブリ、甘海老、ノドグロなど、日本海の冬の味覚が豊富にそろうベストシーズン。ぜひ一度、この時期に合わせて訪れることをおすすめします。