新潟駅から電車で1時間程。五泉市に到着すると、長閑な駅の改札にスーツ姿の列ができる。
最盛期には売上が800億と言われた五泉の町には、材料や機械といった様々な商社の支店がある。
ニットの生産に必要なインフラは五泉の最大の武器だ。
最盛期から20年余り。現在、その売り上げは100億近くまで落ちた。
原因の多くは、大量生産の拠点が海外に移ったことにある。
そのため、規模の大きな工場が廃業し、町の人口も減少した。
そんな中、現在のニット産業を支えているのが、五泉ニット工業協同組合だ。
ファクトリエのニットは、チーム五泉のつながりでつくられている。
「武器であるインフラを守るためにも、もう売上を落してはいけない。
地元のニット産業を盛り上げるために、各社が垣根をつくらずに助け合っています。」
絹織物からニットへ。まちを想う若手の熱意と技術が、最高のニットをつくり続けていく。
昭和11年絹織物業として創業。その後、昭和21年からニット産業へと転換。
約40台の編み機を持ち、年間400品番を超える様々なニットを生産する。
短納期大ロットではなく、丁寧に品質の高いものづくりを続けている。