【プレミアムバター】
バター作りは「本当に美味しいバターを作りたい」との思いから、10年前より製造、販売をスタート。
発酵バターはその後、数年かけてやっと納得のいく味になりました。
日本ではまだ認知度は低いのですがヨーロッパでは発酵バターが主流。
普通のバターとは異なり、乳酸菌を加えて発酵させるので、芳醇な香りとコク、そして酸味がクセになる味わいです。
山中牧場では殺菌、発酵、冷却、エージング(保持)に約2日間、3日目に昔ながらの製法の回転式バターチャーンでゆっくり時間をかけてバターを作っていきます。
どこかにぬくもりを感じるバターにしたいと思い、バターチャーンのローラーは木製にしました。
また、容器にもこだわり、隣町小樽にある製缶工場の缶を使用。
原料から容器までほぼ地元産にこだわった発酵バターが完成しました。
牛乳は、本来、牛が食べる牧草・飼料や環境によって味が変わるもの。
それを原料にする発酵バターの味わいも変化するのが自然です。
それもうちの発酵バターの個性として、その季節ごとの味わいを楽しんでいただきたいです。
創業者の山中純孝がこの地で酪農を始めたのは、高度経済成長に突き進む1970年(昭和45年)のことです。
江別市にある酪農学園大を卒業して間もなく、自然が豊かでなおかつ都会に比較的近いことから、ここを選びました。
赤井川村は大きな石がごろごろ埋まるカルデラ盆地のマチです。
ここを牛がのんびりとくつろぐ牧野に変えてゆくのは、並大抵のことではありませんでした。
乳牛数頭からはじめ次第に数を増やしていきましたが、行政や農協系統が呼び掛ける「北海道は日本の食糧基地。
多頭化し大規模経営を目指そう」との掛け声に、いつしか疑念を持つようになりました。
「大規模化することで、本当に安全・安心で、おいしい牛乳を作れるのだろうか」――。
悩んだ末に「1頭、1頭、牛の健康状態が分かるような牛飼いをやろう。
山中牧場ならではのおいしい牛乳を搾って、消費者の元に届けよう」――。
これが牧場の原点となりました。
その後法人化しましたが、「企業より家業としての牛乳づくり」が変わらぬ信念となっています。