株式会社ストレイシープは、美唄市で羊肉専門の解体加工を行っている昭和畜産の自社商品販売部門として設立されました。昭和畜産は食品会社から注文を受けてジンギスカンの原料を作る業務がメインで、年間2000トン以上の羊肉原料を加工しています。「解体加工会社として積極的な小売りは行っていませんでしたが、せめて美唄に住む方々には昭和畜産のジンギスカンを味わっていただきたいと思っていました」と話すのは、取締役の今村敏彰さん。そんな思いを込めて数年前に「ストレイシープ」を設立しました。
ふるさと納税の返礼品に参画した理由は「美唄市でたくさん羊の肉を生産していることを、全国の方々に知ってほしい」との想いから。「昭和畜産は約50年前から羊肉の解体を行っており、加工技術や品質管理に自信があります。おいしいジンギスカンをおなか一杯食べてもらえるとうれしいです」と話してくれました。
北海道代表の郷土料理「ジンギスカン」の発祥は諸説ありますが、大正時代に政府が羊毛の国内自給をめざして全国5カ所に種羊場を開設した際に、羊毛だけでなく羊肉のさまざまな活用方策が研究されて誕生したという説が有力。戦後は「安くておいしい」と庶民に広まり、現在に至ったと言われています。
ジンギスカンは帽子のような鉄製の鍋で焼くイメージがありますが、北海道でも一般家庭でジンギスカン鍋を持っている人はほとんどいません。本来は「鍋料理」ですが、道民のほとんどがホットプレートやフライパンで焼いています。焼き方も「ホットプレートの場合は肉と野菜は分けて焼く」「フライパンの場合は、最初に野菜だけタレで煮る」など、おさえるべきポイントがありますが、唯一守るべきことは、焼き過ぎないこと。軽く色がついた程度のほうがジューシーでおいしいのです。
「ジンギスカンが好きな方々には、変わらぬ味をいつまでもお届けしたいですし、これまで味わったことのない方には羊肉のおいしさを知っていただく機会になればと思います。私にとって美唄市はかけがえのないふるさとですので、返礼品を通じて街の魅力の一端を担うことができたら嬉しいです」と、今村さんはジンギスカンと美唄への想いを語ります。